『POP×STEP!?』の楽曲をカラーコードで表してみる

エンターテイメントは平和の象徴だとあれだけ舞台を通して教えられてきたのに、それを身をもって実感できるのは皮肉にも情勢が不安定なときである。じんわりとライフが削られていくのが分かる。体にとって脅威なのはウイルスだけではない。ストレスは感染対策ではどうにもならない。何とかして身も心も守りたい。図らずも空虚な日常を過ごしているので、あらためて2/5にリリースされたSexy Zoneのアルバム『POP×STEP!?』に触れることにした。このアルバムが発売された頃は世の中がこんなことになっているなんて想像もしていなかった。この1カ月で随分と世界が変わってしまったなあ。

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2/5。このアルバムがリリースされた日は3/14から始まるはずであったツアーの当落や菊池風磨くんの『レコメン!』生出演などでとても慌ただしかった記憶がある。そういえば別日に佐藤勝利くんが自身のラジオ『VICTORY ROADS』でとあるアーティストのチケット当落があるという話をしており、その際に「当落」のイントネーションが自分と異なることに気が付いたのだけど「当落」は「合格」と「天国」どちらのイントネーションなのだろう。ちなみに勝利くんは「合格」で、私は「天国」です。「当→落→」か「当↑落↓」か。

『POP×STEP!?』全曲試聴はこちら

「当落」イントネーションはさておき、今回のアルバムはいくつかアーティスト提供の曲があり、特に『MELODY』はストリーミング配信限定でMVまで作る気合いの入りっぷりである*1。そして、ダブルA面のシングル曲とジャニーズ御用達の作詞・作曲・編曲家提供の曲でガッチリ固めている。東京から世界へポップソングを発信する。従来からのグループのカラーを守りながら、現在そしてこれからの方向性を表しているようなラインナップだ。「こうあってほしい」という周りの人々の希望と「こうありたい」というメンバーの意思がバランスよく共存している作品。アーティストに掛け合える力やメンバーの挑戦したいことが叶えられる環境にあることはとても恵まれている。レーベルがポニーキャニオンで良かったと心から思う。そして、何と言ってもSexy Zoneのアルバムは毎度のことながらトラックの並べ方が素晴らしくまとまりが良い。万歳ポニーキャニオン

 

コンサートに入った感想や楽曲を聴いたときの印象など、語彙だけでは補いきれない感情を視覚的に表現したくなることがある。楽曲は色だ。アバターのきせかえをするように右から左へ指で洋服をスライドして似合う色を探しているような、そんな感じのことが音楽を聴いていると脳内で行われる。一瞬でバチッとハマるものもあれば、あれこれ悩むものもある。端的に言ってしまえば、例えば恋愛ソングは脳内がピンク色になる♡といったことだが、ひとえにピンクといってもビビットピンクもあればパステルピンクもあったりといろんな色味がある。

そこで今回は『POP×STEP!?』の曲にカラーコードを参考にしながら色を振り分けてみるとどうなるか考えてみた。

カラーコードはこちらの色見本を使用しています

01. 極東DANCE

作詞:多田慎也 
作曲:A.K.Janeway / 多田慎也 
編曲:GRP

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MVがあるものはMVに引っ張られてしまうね。衣装やMVの印象から葡萄色#640125と黒紅#302833。近未来、サイバーのイメージでダックブルー#007199。「Spilits of NIPPON」や「和」ととらえるなら日の丸から連想した白や赤に行き着くが、この曲が一概にそうと言えないのは『極東』であって、海外ひいてはヨーロッパから見たニッポンでありアジア諸国であるから。白の要素はあまり感じないかもしれない。
02. 恋のモード
作詞・作曲:浅利進吾 
編曲:CHOKKAKU

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これはあまり悩まず。冒頭にも言った恋愛ソングはピンクの傾向なんだけど、薄いよりはパキッとしてるかな。「きっとラブリー ポップ クール セクシーセクシーベイビー」をdeeppink#ff1493とdeepskyblue#00bfffで。この曲の全体を纏うベールの役割としてcornsilk#fff8dc。
03. 禁断の果実
作詞:春和 文 
作曲:KOUDAI IWATSUBO / Seiji Iwasaki 
編曲:生田真心

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歌詞の絶妙なダサさがTHE・ジャニーズ歌謡曲。渋みがある。なぜか果実と言われるとザクロのような実が浮かんでくる。どことなくネイビーっぽさも感じるので深縹#2a4073も。
04. Honey Honey

作詞:Kanata Okajima 
作曲:原 一博 編曲:CHOKKAKU

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リード曲同様にシングルカットはMVがあるのでMVの印象が強い。タイトルからHoney、はちみつ、黄色と安直な連想ゲーム。
05.タイムトラベル
作詞:HIKARI 
作曲:Victor Sagfors/HIKARI 
編曲:CHOKKAKU

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個人的にこの曲のイメージは通常盤のジャケット。

【メーカー特典あり】 POP × STEP!?[通常盤](『POP × STEP!?』オリジナルクリアファイル(A4サイズ)付)

「タイムトラベルみたいな恋」。かつて好きだった女の子との再会、葛藤。雑念が行ったり来たり、脳内スクランブル交差点。その場から動けないもどかしさや忙しなさに対して音があまりにも軽やかで涼やか。というか「チラつく怒りの My steady」って彼女いるんかい。やましいね。
06. Blessed
作詞・作曲・編曲:Kai Takahashi (LUCKY TAPES)

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「世界は僕らを待ってはいないだろう それならもう少しだけ眠らずにいようか」夜深い時間のイメージがあるけれど真っ暗闇のような濃い色よりも淡い。紫や青みがかってるような感じがするのでラベンダーグレイ#bcbaceとスモークブルー#a4c1d7。
07. BLUE MOMENT
作詞:前迫潤哉 
作曲:前迫潤哉 / ツカダタカシゲ 
編曲:石塚知生

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タイトルに『BLUE』入ってるから青を据えたくなるのは不可抗力。中学校の卒業式で歌いそうな曲。学校を連想するとこんな感じの3色かなーと。フレッシュっていう名前もいいね、若くて。
08. ○△□
作詞:ケリー 
作曲:竹内サティフォ 
編曲:生田真心

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ビタミンカラーっぽさがある。理由はセラピー曲だから。パッと明るく元気が出る。「みんな違うからいい それだけは忘れるなよ」金子みすゞかと思うよね。みんなちがってみんないい。
09. ダヴィンチ
作詞 : MiNE 
作曲:Susumu Kawaguchi / MiNE / Atsushi Shimada 
編曲:Atsushi Shimada

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PAGESの『ゼンゼンカンケイナイ』を彷彿とさせる疾走感。「SNS」「承認欲求」「インフルエンサー」「バズる」など歌詞がかなり現代的で『Be Free』のアップデート版のような曲。この曲のイントロを聴くと「タマホーーーーーーーム!」のCMがよぎる、余談。

10. まっすぐのススメ!
作詞:金井政人(BIGMAMA) 
作曲:Susumu Kawaguchi / MORISHIN 
編曲:Susumu Kawaguchi ブラスアレンジ:兼松 衆

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「ウサギさんマインド」「チキンライスハート」って、ナニソレかわいい…。基本はピンク系統かな。ブロンド#f2d58aを入れたのは「どうか神様 ねえ女神様 天使の微笑みを」のイメージ。

11. Tokyo Hipster
作詞:三浦徳子 
作曲:本間昭光 
編曲:トオミ ヨウ

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Tokyoの空の下に生きる「僕らホモ・サピエンス」!ショーのような華やかさがあるのでアンティックゴールド#c1ab05を。ルビーレッド#e73562、大切なのは愛!
12. MELODY
作詞・作曲・編曲:tofubeats

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グリーンを感じたのでスレートグリーン#3c7170を。この曲はEテレみがすごい。Eテレで歌ってほしい。ヒサちゃん元気かな。
13. One Ability
作詞:MiNE 
作曲:STEVEN LEE / MiNE / Atsushi Shimada 
編曲:Atsushi Shimada

ストリングスアレンジ : 田渕夏海

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アロマキャンドルのような淡くて幻想的な印象。薄香#f0cfa0はゆらゆらとした灯。色とは全く関係ないが「この心さえ君に捧げた」から裏で鳴ってるタッタタッタ…という音を聴くとKis-My-Ft2の『Flamingo』を思い出す。
14. それでいいよ
作詞:Ms.Mimosa / KOUDAI IWATSUBO 
作曲:KOUDAI IWATSUBO / Soma Genda 
編曲:Soma Genda

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これも自己肯定感を上げたり心を解放してくれるセラピー曲ではあるけど『〇△□』は物理的距離も近くにいるのに対して『それでいいよ』は離れても心の中にいる、旅立ちを応援するような印象が強い。『BLUE MOMENT』に近い。瓶覗って名前すごいね。瓶を覗いたときの色なのかな。心の奥深いところ。
15. 麒麟の子

作詞:EARSY 
作曲:KOUDAI IWATSUBO / Kuwagata Fukino 
編曲:Kuwagata Fukino

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群衆が黒、Sexy Zoneが白という対比が印象的なMV。「勇気あるはみ出し者」の象徴が白になるのかなと思うけど、ここではあえて、群衆でもはみ出しものでもない、狭間のストームグレイ#aaaab0。
16. HIKARI
作詞:タナカヒロキ(LEGO BIG MORL
作曲:Simon Janlov / 辻村有記 
編曲:Simon Janlov

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「いつも話してた君とは僕だったのかい?」自分の心と対話しながら前に進む曲。夜中から夜明けに向かっていく空をイメージして。「希望」「光」の意味でlightgoldenrodyyellow#fafad2。本当はこの3色をグラデーションにしたい。

 

以上16曲。各ソロ曲は今回は対象外。

曲を聴いててぼやっと色のイメージが浮んでくることはあるが、実際に色見本と照らし合わせようとすると意外としっくりくるのを見付けるのは難しいのが判明。聴く人によって印象が異なると思うのでぜひお試しを。

それでは、健やかに!

*1:シリアルコードが必要。残念ながら現在はダウンロード期間が終了している